『沈黙のフライバイ』


「宇宙に興味はあるけどSFには手を出しかねてる。」
そんなあなたへお勧め出来る、良作短編集。


ちゃんと事実*1を一個一個積み上げて、大嘘を吐く。
SFの基本に忠実で、
特に最初の表題作「沈黙のフライバイ」はSETIなどから話を始めてるし、
二作目の「轍の先にあるもの」も宇宙好きには有名なNEARシューメーカー衛星のラストアタック時の写真を基に空想を広げる。
要するに、身近なのだ。
今あるものから、二歩先を描いてると思わせるその技量たるや、
流石に野尻さんと唸ってしまう。


沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

*1:っぽい物を含む