『バッカーノ1934完結編 Peter Pan In Chains』


正直、手間取った。
ただでさえ登場人物多いのに、変則的三分冊で、
どこがどう繋がるかグシャグシャになる
三冊並べての一気読みをお勧めします。

アルカトラズ島の地下深くでヒューイが右目を抉られた翌日、
シカゴで
三百ヶ所同時爆破事件と二百人失踪事件が起こり、
NYから恋人を迎えに来たミリアと、友達のジャグジーらが乗った列車がシカゴについた頃、
その恋人アイザックはシカゴへ向かう列車で謎の人物と出会い「いつもの調子で」話をしていた。
一方ルッソ邸の混戦から、バラバラになった「吸血鬼」の面々がそれぞれ立て直しを計っていると…
様々な思惑が交差して、運命の糸が次第に結び合わさっていく。


「誰が誰を裏切ろうとしているのか?」
が、キーワードのひとつ。
だが、それすらもフックにするのが成田流

あらすじの中にもヒントは置いたが、時間軸が微妙にズレているので注意。
恒例となりつつある新勢力とそれに伴う新キャラクター
その後の話を知ってるだけに、疑問を覚える展開も無駄に引っ張る事なく完結したり、してなかったり(笑)
あのキャラの意外な設定に驚いたり。
放りぱなしだった伏線が一行(と言うか一言)で回収*1


最後に出てきて、ピエロにされた事をしる某組織の代表には悪いが、
一応、大団円的にストーリーが収束するのもいつも通り。


お腹いっぱい、楽しみました。
が、その分詰め込み過ぎて、ややスッキリ感には欠けるかも


*1:伏線を覚えてないと唐突な介入にしか思えないが